星の位置の計算

■星の位置の計算
さて以上から、星の位置を計算してみましょう。

例題:2000年1月1日21時の京都(経度:東経135°44'、緯度:北緯35°01')におけるシリウス(赤経:06h45.1m、赤緯:-16°43')の位置。

グリニッジ恒星時
2000年1月1日21時の準ユリウス日。理科年表より。計算もできます
MJD = 51544.50
θG = 24hx(0.67239+1.00273781x(MJD-40000.0)) = 18.69690h
(0.67239+1.00273781x(MJD-40000.0))の少数点以下のみ使用。
18.69690h = 18h 41.8m

地方恒星時
θ = θG-λ = 18h 41.8m -(-(135+44/60)/15 ) = 18h 41.8m -(-9h 2.9m ) = 27h 44.7m
27h 44.7m - 24h = 3h 44.7m

時角
H = θ-α = 3h 44.7m-6h45.1m = -3h 0.4m = -45.1°

cosh sinA = -cosδsinH   ・・・・(1)
= -cos(-(16+43/60))xsin(-45.1)
= -cos(-16.717)xsin(-45.1)
= -0.95774x(-0.70834) = 0.67841

cosh cosA = cosψsinδ-sinψcosδcosH  ・・・・(2)
= cos(35+1/60)xsin(-(16+43/60))-sin(35+1/60)xcos(-(16+43/60))xcos(-45.1)
= cos(35.017)xsin(-16.717)-sin(35.017)xcos(-16.717)xcos(-45.1)
= -0.23558-0.38792
= -0.62350

sinh = sinψsinδ+cosψcosδcosH  ・・・・(3)
= sin(35+1/60)xsin(-(16+43/60))+cos(35+1/60)xcos(-(16+43/60))xcos(-45.1)
= sin(35.017)xsin(-16.717)+cos(35.017)xcos(-16.717)xcos(-45.1)
= -0.16506+0.55366
= 0.38860

方位A:北から東回り
A = tan-1(0.67841/-0.62350)
(1)式、(2)式のcosh は、hが-90°〜+90°なので常に+になる。
したがって、sinAは + 、cosAは - であり、角度Aは第2象限。
= 132.58°

高度h:
h = tan-1(0.38860/(-0.62350/cos(132.58)))
= 22.87°

これで特定の地域の星の位置を求めることができました。

次は、恒星の出没時刻についてです。



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