2001年6月の星空、チェックしたい天文現象

沖縄が梅雨に入りました。本州でももう梅雨になります。星の見えない日が多くなりますが、梅雨の合間の雲の切れ間から見られる星の美しさに、息をのむこともあります。現在の一番星は、うしかい座のアークトゥルスです。日の入り後に高い位置に見られる明るいオレンジ色の星です。
6月には、大きな天文イベントが2つあります。1つ目は6月21日の皆既日食です。この日食はアフリカ、南アメリカの一部で見られ、日本では観測することはできません。 次は、火星の最接近です。夜更けの東の空で明るさを増している火星は、6月22日に最接近となり、明るさは−2.3等です。さそり座のアンタレス並びますが、火星が大変明るくアンタレスが弱々しく見えます。
6月8日金星西方最大離角
6月18日朝方金星と細い月が接近
6月21日アフリカ皆既日食
6月22日火星最接近

6月8日金星西方最大離角

現在明けの明星として輝いている金星は、6月8日に日の出前の角度が最も高くなります。

6月18日朝方金星と細い月が接近

6月18日の朝方には、大変明るい金星と細い月が接近します。大変美しい眺めになると思われます。

6月21日アフリカ皆既日食

アフリカのアンゴラザンビアジンバブエ北部モザンビークマダガスカルを貫ける皆既日食が見られます。この日食は継続時間が最大5分2秒もあり(ただし大西洋上)、前回のヨーロッパ皆既日食の約2倍です。アフリカまで出かける値打ち大いにありです。  各地の日食の様子
参考:外務省ホームページ (内政が不安定な国もあり渡航の参考にしましょう)
アンゴラザンビアジンバブエモザンビークマダガスカル

6月22日火星最接近

最近になって大変明るくなっている火星が、6月22日には地球に最接近となります。さそり座のアンタレスと赤い星同士が並んでおり、大変見ごたえがあります。明るさは-2.3等星で、木星を思わせる明るさになります。火星は、地球の一つ外を回っている惑星のため、地球との位置関係により明るさが大きく変化します。およそ2年2か月おきに接近しますが、火星の軌道が大きな楕円軌道のため、最接近時にも明るさがかわります。21世紀最大の明るさとなるのは、次回の最接近である2003年8月27日です。この時は、火星の近日点近くで最接近となり、明るさは-3.0等です。
火星の大接近について
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